生活習慣病:脳出血



生活習慣病の基礎知識:脳出血

 

生活習慣病の基礎知識:脳出血

 

成人病としておこるのは脳内出血

 

神経には中枢神経と末梢神経がありますが、脳は神経系の中枢にあって、日常の生命活動や知的活動を支える重要な器官です。

 

そこには細い動脈が網の目のようにたくさん通っていて、常時酸素や栄養を供給しています。

 

この脳の血管に生じた循環異常でおこる発作が脳卒中です。

 

脳卒中には脳の血管が破れて出血し、その組織が壊れ脳の働きに異常を生じる脳出血と、血栓などで血管がふさがって脳の一部に血液が流れなくなり機能を失うなどの障害がおこる脳梗塞があります。

 

されに頭蓋内出血は二つに大別されます。

 

一つは脳の表面を覆っている軟膜と、その外側のくも膜の間に出血したものでくも膜下出血といい、もう一つは脳の内部に細かく枝分かれしている細小動脈が出血したもので脳内出血といいます。

 

日常生活に関連して危険因子が増大し、成人病としておこる脳出血は主として脳内出血のほうです。

 

高血圧が原因の大部分

 

脳の細い動脈が破れて脳出血をおこす原因は、大部分は高血圧と動脈硬化といえるのですが、先天的な動脈や静脈の奇形、外傷、脳腫瘍、血液の病気などが原因のこともあるので注意が必要です。

 

高血圧が原因になりやすいのは、高血圧の状態がつづいていると、細い血管がいつも張りつめた状態なので、次第に柔軟性が失われてもろくなってきます。

 

これは細い血管におこる動脈硬化の一つです。

 

このもろくなった血管に血液がたくさん流れるときは、内側から外側に強い圧力がかかり、血液成分が血管壁にしみ込み、血管が瘤(小血管瘤)を造ったり破れやすくなるのです。

 

きっかけがあれば発作は突然おこる

 

高血圧や細小動脈硬化があれば、いつどこで発作がおきても不思議ではないのですが、発作がおこるにはたいてい何かきっかけとなることがあります。

 

夜の就寝中は血圧も落ち着くのであまり発作はおこりませんが、ストレスの多い仕事や会議中、トイレでいきむとき、急に寒いところに出たとき、急に興奮したり驚いたときなどにおこりやすいので気をつけなければいけません。

 

また脳のどこにどの程度の出血がおこるかによっても、症状の現れ方に違いがあります。

 

脳に出血がおこると、多くの場合急に気分が悪くなって頭痛、めまい、吐き気などを訴え、実際に吐いたりお漏らしをすることもあります。

 

重症のときには昏睡状態になっていびきをかいたり、そのまま死に至ることもあります。

 

比較的軽い場合でも、半身におこる顔面・手足の運動まひ、半身不随、ろれつがまわらない言語障害、感覚のまひや過敏症、また意識障害などをおこし、回復後もこれらが後遺症として残ることも少なくありません。

 

眼底検査とリスクファクター対策

 

脳内の出血が周囲の脳の組織を一部破壊してしまうので、治療を尽くしても運動障害や知覚障害、認知症などの後遺症が残ることが多くなります。

 

したがって脳出血ではとくに日常の対処で、発作をおこさないようにする努力が非常に重要です。

 

予防的には食生活に注意して、成人病のもとになる栄養の偏りと同時に、職場や家庭の生活を通じてストレス対策を十分に実行するなど、血圧を高めない健康管理を進めることが大切です。

 

とくに四十代以降の健診では、高血圧や動脈硬化などのリスクファクターの他、眼底検査で細小血管の状態を検査することが大切です。

 

目の網膜には細い動脈や静脈が網の目のように走っていますが、その様子を観察することによって、脳の血管の障害がどんな様子かが推測できます。

 

高齢者になればとくに血管の老化はさけがたくなります。

 

それだけ脳出血の危険性は高いのはやむを得ないことですが、高齢者に限らず、発病しないためには日常の生活管理と、定期的な健診によって得たデータにもとづく適切な対処が何より重要になります。



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